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【十両と幕下の給料差】月給の有無だけではない待遇の違い

安曇 瑞希 安曇 瑞希 • 更新: • 公開: • 読了約 9 分
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大相撲で最も大きな待遇差が生まれる境界線が、十両と幕下の間です。

十両以上の力士は「関取」として扱われ、毎月の給与が支給されます。一方、幕下以下は「力士養成員」という区分になり、月給ではなく本場所ごとの場所手当が中心です。

幕下の給料はいくら?

2026年11月場所までの幕下の場所手当は、1場所16万5,000円です。

本場所は年間6回あるため、幕下に1年間在位した場合の場所手当は次のようになります。

- 16万5,000円×6場所=99万円
- 2027年1月からは18万円×6場所=108万円

つまり、幕下に1年間在位した場合、場所手当だけなら年間100万円前後です。

これに対して十両は、基本給だけで年間1,320万円。2027年には1,440万円になります。

単純な基本給と場所手当の比較でも、両者には年間1,200万円以上の差があります。

十両に昇進すると生活はどう変わる?

日本相撲協会の公式サイトでも、幕下から十両への昇進は、力士の待遇が大きく変わる節目として紹介されています。

具体的には次のような違いがあります。

- 給与: 月給が支給されるようになる。
- 取組数: 幕下以下の7番から、十両の15番へ増える。
- 髪型: 大銀杏を結えるようになる。
- まわし: カラフルな絹のまわしを使用できる。
- 付き人: 幕下以下の力士が身の回りの世話を担当する。

こうした違いは、単に収入が増えるだけでなく、相撲界で一人前の力士として認められることを意味します。

十両昇進の条件は何勝?

幕下から十両に昇進するためには、幕下上位で好成績を残すことが重要です。

特に幕下上位での勝ち越しや、幕下15枚目以内での7戦全勝は、昇進に向けた強い材料になります。

ただし、単純に4勝3敗以上なら必ず十両になれるという制度ではありません。

十両の定員は28人とされており、十両から幕下に陥落する力士の人数や、幕下上位の成績などを踏まえて番付編成会議で決まります。

日本相撲協会は、本場所終了後3日以内に番付編成会議を開き、十両昇進力士を発表する仕組みを設けています。

十両昇進は、長年の努力が収入と生活の両面で報われる大きな転換点なのです。

【十両と幕内の年収比較】昇進すると収入はどこまで増える?

十両の給料

十両の上に位置する幕内は、横綱・大関・三役・前頭で構成されています。

十両から幕内に昇進すると、基本給が上がるだけでなく、優勝賞金や三賞などを獲得する機会も広がります。

十両と前頭の基本給の差

2026年の給与を比較すると、次のようになります。

- 十両:月110万円
- 前頭:月140万円

月額で30万円、年間基本給では360万円の差です。

2027年1月からは十両120万円、前頭155万円となり、月額35万円の差に広がります。

賞与や各種手当、最低額の力士褒賞金まで含めた前述の試算では、十両と前頭の年収目安は次のようになります。

- 2026年:十両約1,711万円、前頭約2,186万円
- 2027年:十両約1,851万円、前頭約2,396万円

年間で約474万円、改定後には約544万円の差が生じる計算です。いずれも優勝賞金や懸賞金を含まないモデルケースです。

2027年から優勝賞金も大幅アップ

2027年1月からの待遇改善では、月給だけでなく優勝賞金も変更されます。

日本相撲協会が2026年7月30日に発表した改定内容は次のとおりです。

- 幕内優勝賞金:1,000万円から2,000万円
- 十両優勝賞金:200万円から300万円
- 幕下優勝賞金:50万円から70万円
- 三段目優勝賞金:30万円から50万円
- 序二段優勝賞金:20万円から30万円
- 序ノ口優勝賞金:10万円から20万円
- 三賞賞金:200万円から300万円

優勝賞金の改定は1994年以来33年ぶりです。

特に幕内優勝賞金は倍増となり、力士にとって大きな目標の一つになります。

十両優勝も300万円に増えるため、十両力士にとっても本場所で優勝する経済的なメリットが大きくなります。

【十両の手取り】月110万円がそのまま受け取れるわけではない

十両の給料を調べる人が気になるのが、実際に銀行口座へ入る金額です。

月給110万円という数字は額面であり、そのまま自由に使える金額ではありません。

力士にも税金がかかる

力士の収入には、所得の種類による違いがあります。

2026年8月28日付の税理士ドットコムの記事では、税理士への取材を通じて、力士の収入について次のように整理しています。

- 月給・賞与・力士褒賞金:給与所得
- スポンサーからの懸賞金:事業所得
- 優勝時の表彰金:一時所得
- 引退時の退職金:退職所得

つまり、すべての収入が同じ税金の計算方法になるわけではありません。

所得税や住民税などの負担は、年間所得や各種控除によって変わります。

そのため、十両の手取りを一律に「月給の何割」と断定することはできません。

手取りを考えるときに注意したい3つのポイント

1. 月給と年収を混同しない

月給110万円は基本給であり、賞与や褒賞金を加えた年間収入とは異なります。

2. 賞金と固定給を分ける

優勝賞金や懸賞金は、毎年必ず受け取れる収入ではありません。成績や取組の条件によって変わります。

3. 税金を差し引いて考える

額面年収が約1,700万円でも、税金や個人の支出を考慮した実際の可処分所得は別の数字になります。

特に懸賞金や優勝賞金を獲得した場合は、通常の月給とは異なる税務上の取り扱いも関係します。

十両の生活水準を考えるなら、基本給だけでなく、安定収入と変動収入を分けて把握することが大切です。

【十両の給料】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年の十両の給料は月いくらですか?

A1:2026年12月までの十両の基本月給は110万円です。年間基本給にすると1,320万円で、賞与や出張手当、力士褒賞金などが別途加わります。

Q2:2027年1月から十両の給料はいくらになりますか?

A2:2027年1月から月給120万円に改定されます。年間基本給は1,440万円となり、改定前と比べて年間120万円増加します。賞与も連動する試算では、年間収入の増加は140万円が目安です。

Q3:幕下から十両に昇進すると年収はいくら増えますか?

A3:幕下の場所手当は2026年時点で年間99万円相当、2027年からは108万円相当です。一方、十両は基本給だけで年間1,320万円、2027年からは1,440万円になります。賞与や褒賞金も加わるため、実際の収入格差はさらに大きくなります。

まとめ:十両の給料は2027年から月120万円、待遇改善で年収も増加

2026年現在、十両力士の基本月給は110万円です。年間基本給は1,320万円ですが、賞与や出張手当、力士褒賞金などを加えると、年間収入は約1,700万円という試算になります。

2027年1月からは月給120万円に引き上げられ、基本給の年間額は1,440万円に増加します。既存の手当を前提にした推定年収は約1,851万円です。

今回の記事で押さえておきたい要点は、次の3つです。

- 固定給の変化: 十両の月給は110万円から120万円へ増額。
- 年収の考え方: 賞与・出張手当・力士褒賞金を含めて考える必要がある。
- 幕下との格差: 十両昇進によって月給が生まれ、生活や待遇も大きく変化する。

大相撲の給与制度は、番付による固定給と、本場所での実績に応じた報酬を組み合わせた仕組みです。

2027年の改定は、力士の待遇改善だけでなく、幕下以下の若手力士が関取を目指すうえでも注目すべき変化です。十両の給料を正しく理解するには、月給だけでなく、番付・成績・手当・税金まで含めて見ることが欠かせません。

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安曇 瑞希
コンテンツディレクター 安曇 瑞希
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