奈良県の高校ラグビーを代表する名門、天理高校ラグビー部。1925年の創部から100年を超える歴史を持ち、全国高校ラグビー大会(花園)で6度の優勝を誇る伝統校だ。純白のジャージーに象徴されるチームは、長年にわたり全国の強豪と競い合い、数多くの大学ラグビー選手や日本代表選手を送り出してきた。
2026年シーズンも、サニックスワールドラグビーユース交流大会で4位に入るなど全国レベルの実力を示している。山田義禮ら高校日本代表候補の存在、宿命のライバル・御所実業との対戦、そして監督・指導体制にも注目が集まる。創部100周年を経た名門は、どのような強さを持ち、次の花園で何を目指すのか。歴代の実績から2026年の最新情報まで整理する。
【1925年創部から100年】天理高校ラグビー部が全国屈指の名門になった理由

創部は大正14年。1936年に全国初優勝
天理高校ラグビー部の歴史は、1925年(大正14年)に始まる。天理高等学校の公式紹介によると、創部当初からラグビーの理想を表現した部歌や、競技精神の基本となる「ラグビー十訓」が作られていた。
創部から10年目の1936年1月7日には、第18回全国中等学校大会で初優勝。早い段階から全国の舞台で結果を残し、奈良県を代表する強豪として存在感を確立した。
2025年には創部100周年を迎え、学校も100年の歩みを振り返る企画を告知。2026年2月には、奈良テレビによる記念番組「純白の誇り」の放送も案内された。
全国優勝6回、準優勝7回という圧倒的な実績
天理高校の最大の看板は、全国高校ラグビー大会での優勝実績だ。
学校公式紹介ページに記載されている主な全国大会成績は次のとおり。
- 全国優勝:6回
- 準優勝:7回
- ベスト4:6回
- ベスト8:8回
6度目の優勝は、第69回大会(1989年度)。決勝で啓光学園(現在の常翔啓光学園)を14-4で破った。
この優勝は、天理高校の歴史における重要な転換点でもある。1989年度以降、全国大会の頂点には届いていないものの、長年にわたって優勝候補の一角として名前が挙がる存在であり続けている。
純白のジャージーに受け継がれるチーム文化
天理高校のラグビーを象徴するのが、伝統の純白のジャージーだ。
チームの歴史は単なる優勝回数だけでは説明できない。部歌やラグビー十訓に象徴される精神面の教育、卒業生と現役選手のつながり、大学ラグビーとの関係などが、長い年月をかけてチーム文化を形成してきた。
特に注目したいのは、過去の栄光を振り返るだけでなく、次の世代に競技への姿勢を継承する仕組みが存在することだ。2025年の創部100周年は、その伝統を改めて確認する節目となった。
【花園出場回数は60回か67回か】全国大会の実績と歴代記録を整理
出場回数には公表資料による違いがある
天理高校ラグビー部の花園出場回数を調べると、60回と67回という異なる数字が見つかる。
天理高校の公式クラブ紹介ページには花園出場60回と掲載されている。一方、2025年9月の奈良新聞による学校紹介記事では67回と紹介され、通算勝利数についても110勝、歴代2位と報じられている。
加えて、各大会の記録を集計するラグビー図鑑では、1927~2024年度の出場記録を66回としている。
つまり、60回という数字は学校公式ページに残る掲載値ではあるものの、2026年の最新通算実績としてそのまま扱うには注意が必要だ。資料ごとの更新時期や集計方法に違いがあるため、67回という2025年の掲載値も併せて確認したい。
天理高校ラグビー部の歴史・関係者・主要記録
| 年代・項目 | 人物・対象 | 確認できる実績・関係 |
|---|---|---|
| 1925年 | 天理高校ラグビー部 | 創部。部歌やラグビー十訓が受け継がれる。 |
| 1936年 | 初期のチーム | 第18回全国中等学校大会で初優勝。 |
| 1989年度 | 第69回全国大会 | 啓光学園を14-4で破り、6度目の全国優勝。 |
| 2025年 | 創部100周年 | 伝統の節目。全国大会奈良県予選では御所実業と7-7で両校優勝。 |
| 2025年掲載値 | 花園出場回数 | 奈良新聞は67回、学校公式紹介ページは60回と掲載。 |
| 2026年 | 山田義禮 | 天理高校の選手。2026年度高校日本代表候補に選出。 |
| 2026年 | サニックスワールドラグビーユース交流大会 | 男子15人制で天理高校は4位。 |
| 2026年 | 御所実業高校 | 春季大会決勝で天理高校が36-14で勝利。 |
この記録から分かるのは、天理高校が一時期だけ強かった学校ではないということだ。1930年代に全国の頂点に立ち、戦後から昭和後期にかけても全国大会で実績を積み重ねてきた。
ただし、全国優勝6回と花園出場回数は別の指標である。出場回数が多いことは長期的な競技力の証明になる一方、優勝回数は全国大会の頂点に立った回数を示す。天理高校の実績を評価する際には、両方を分けて見る必要がある。
【2026年メンバーと注目選手】山田義禮ら高校日本代表候補に注目
2026年度の選手構成と主な登録選手
2026年度の天理高校ラグビー部には、フォワードからバックスまで各ポジションに選手が登録されている。
ラグビーデータベースに掲載されている2026年度の選手情報では、次の選手たちが確認できる。
- PR:山田義禮、山下仁平、松田桃汰、羽藤蒼馬
- HO:林晃司、山口鉄匠、金川大翔
- LO:萱間洋征、松岡広星、金村悠太
- FL:村山颯馬、後藤拓馬
- NO8:大倉瑞輝、山本昊、水藤裕太、ラストデリアス龍真
- SH:宇田滉大、渡辺理心、澤田一善
- SO:宮崎洸
- CTB:吉元太陽、河村岳
- WTB:西田実名生、鳴川晶乃介、大野聖虎、宮原瑠意
- FB:竹内優真、有働達平、濱健介
これは公開されている選手登録情報の一部であり、公式戦の先発メンバーやポジションは試合ごとに異なる。
山田義禮はU17日本代表経験を持つ注目選手
2026年の天理高校で特に注目したい選手が、プロップの山田義禮だ。
天理高校の公式クラブ情報によると、山田は2025年9月、第33回日・中・韓ジュニア交流競技会にU17日本代表の一員として参加した。
さらに2026年度には高校日本代表候補にも選ばれている。高校日本代表候補の選手一覧では、天理高校から山田義禮のほか、フッカーの金川大翔、ナンバーエイトのラストデリアス龍真も名前が確認できる。
フォワードの複数ポジションから代表候補が選ばれていることは、天理高校の前線の選手層を考えるうえで興味深い。
ラグビーでは、プロップやフッカーなどのフロントローがスクラムの安定性を支え、ロックやバックローが接点での攻防を担う。全国レベルの試合で勝ち進むには、特定のスター選手だけでなく、フォワード全体の連係が欠かせない。
2026年チームのスローガンは「貫く」
サニックスワールドラグビーユース交流大会2026の公式チーム紹介では、天理高校のキャプテンがチームの特徴について次のように説明している。
天理高校のラグビーは、粘り強く前に出続けるDFが強みです。
2026年のチームスローガンは「貫く」。どのような相手に対しても自分たちのラグビースタイルを崩さず、最後まで全員で戦う姿勢を掲げている。
この方針は、天理高校が従来から重視してきたディフェンスと相性がよい。強豪との対戦では、個々の能力だけでなく、守備の連係やタックルの精度、苦しい時間帯に組織として耐えられるかが勝敗を左右するからだ。
【2026年最新戦績】サニックス4位と全国7人制大会の結果を検証
1月の予選会を制し、サニックス本大会へ
2026年の天理高校は、年明けから結果を残した。
1月1~5日に開催されたサニックスワールドラグビーユース交流大会2026予選会で、天理高校は明治大学付属中野高校に40-0、近畿大学附属高校に53-0、國學院久我山高校に22-3で勝利。予選会を制して本大会出場権を獲得した。
この大会は、福岡県宗像市のグローバルアリーナで開催される国際高校ラグビー大会への出場権を争うものだ。予選会を勝ち抜くこと自体が、全国の強豪校と競うための重要な実績になる。
サニックス本大会では世界の強豪と対戦して4位
2026年4月28日から5月5日に開催されたサニックスワールドラグビーユース交流大会では、天理高校は男子15人制に出場した。
予選リーグではフィジーのラトゥ・カダヴレヴ・スクールに19-10、イングランドのエクセター・カレッジに17-15で勝利。桐蔭学園とは10-10で引き分けた。
その結果、上位4チームによる順位決定トーナメントに進出。準決勝ではニュージーランドのフィールディング・ハイスクールに19-22で惜敗し、3位決定戦でも東海大学付属大阪仰星高校に22-26で敗れた。
最終順位は4位。優勝には届かなかったものの、海外の強豪校を相手に勝利を重ね、国際大会で上位に進出したことは評価できる。
全国高校7人制ラグビー大会では11位
2026年7月21~24日には、長野県上田市の菅平高原で第13回全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会が開催された。
天理高校は予選プールで読谷高校に19-12、桐生第一高校に38-14で勝利し、プール1位で進んだ。
しかし、カップトーナメント1回戦では桐蔭学園に10-40で敗戦。その後の順位決定戦では昌平高校に26-12で勝利したものの、山梨学院高校に24-26で敗れた。
大会成績はカップトーナメント11位。15人制とは異なる7人制の競技環境でも全国の強豪と対戦し、経験を積んだシーズンとなった。
2026年11月の花園奈良県予選にも注目
2026年11月3日時点では、第106回全国高校ラグビー大会の奈良県予選が進行中だ。
天理高校はシード校として準決勝から登場する。対戦相手は王寺工業高校で、試合は11月8日13時から天理親里競技場で予定されている。
もう一方の準決勝では奈良商工高校と御所実業高校が対戦する。決勝は11月15日14時から予定されており、全国大会への出場権を懸けた奈良県の頂上決戦となる。
2026年の天理高校は、春季大会と県内7人制予選を制し、国際大会でも4位に入った。冬の花園につながる県予選で、その成果をどこまで発揮できるかが大きな焦点だ。
【御所実業との対戦成績】奈良県を二分する宿命のライバル関係
2025年の花園予選決勝は7-7の引き分け
天理高校の現在を語るうえで、御所実業高校とのライバル関係は外せない。
奈良県の高校ラグビーでは、長年にわたり両校が全国大会への出場権を争ってきた。2025年の第105回全国高校ラグビー大会奈良県予選決勝も、両校の激突となった。
2025年11月16日の決勝では、天理高校が前半に先制し、7点をリード。しかし後半に御所実業が追いつき、試合は7-7の引き分けで終了した。
両校優勝となったものの、花園出場校を決める抽選では御所実業が選ばれた。御所実業は4大会ぶり15回目の全国大会出場を決めている。
天理高校にとっては、創部100周年の記念シーズンに全国大会出場を逃す悔しい結果だった。一方、御所実業にとっては、全国の舞台へ再び進む大きな機会となった。
2026年は天理高校が春季大会と7人制で勝利
2026年に入ると、両校の力関係にも変化が見られた。
- 2026年4月19日:全国高校7人制奈良県予選決勝で天理が29-24で勝利。
- 2026年5月31日:春季大会の決勝で天理が36-14で勝利。
特に5月31日の春季大会決勝では、天理高校が14点差をつけて勝利した。15人制でも7人制でも御所実業を破ったことは、2026年のチーム状態を評価するうえで重要な材料になる。
なお、ラグビーデータベースの2015年4月以降の登録試合では、御所実業側から見た天理高校との対戦成績は9勝14敗1分。天理高校側から見ると14勝9敗1分となる。ただし、これは同データベースに登録された試合に限った集計であり、両校の全歴史を通じた通算成績ではない。
両校のライバル関係が奈良県のレベルを押し上げる
天理と御所実の対戦が興味深いのは、単純な勝敗だけではない。
両校は県内大会で繰り返し対戦するため、互いの戦術や選手の特徴を把握している。対戦相手の分析が進むほど、試合では細かな判断やセットプレーの精度が重要になる。
2025年の7-7という結果と、2026年春の36-14という結果は、同じカードでもチーム状況や試合展開によって大きく内容が変わることを示している。
全国大会で勝ち上がるには、県内のライバルを倒すだけでなく、県予選で培った守備や攻撃の精度を全国の強豪校相手に再現することが必要だ。
【監督・指導体制と練習場所】南グラウンドから次世代の選手を育成
松隈孝照監督と王子拓也ヘッドコーチ
天理高校ラグビー部の指導体制については、ラグビー専門メディア「ラグビーリパブリック」の2025年10月の取材記事が詳しい。
同記事では、松隈孝照監督を支えるヘッドコーチとして王子拓也が紹介されている。
王子は天理高校、天理大学でラグビーに取り組み、主将も経験した人物。卒業後はNTTドコモ(現在のレッドハリケーンズ大阪)でプレーし、2022年4月に母校へ戻った。
2025年の取材では、王子が指導者として4年目に入っており、選手とのコミュニケーションを大切にしている様子が紹介されている。
また、2025年当時の部員数は111人で、部史上最多と報じられた。大人数のチームでは、試合に出場する選手だけでなく、控え選手や下級生への指導も欠かせない。個々の選手との接点を増やし、チーム全体の力を引き上げることが指導者に求められる。
伝統的な練習環境は南グラウンド
天理高校の公式クラブ紹介ページによると、ラグビー部の練習場所は南グラウンドだ。
学校施設を拠点に日常的な練習を重ね、公式戦や交流試合に向けてチームを整えていく。天理高校にはラグビー部のオリジナルサイトも設けられており、部活動の情報を発信する仕組みがある。
また、2025年の指導者取材では、ラグビー専用の勾田寮についても紹介された。選手の生活と競技活動が近い環境にあることは、日々のトレーニングやチームづくりを支える要素の一つとなっている。
練習場所を訪問したい場合は、学校の施設利用や見学に関する案内を事前に確認する必要がある。南グラウンドが一般開放されていることを意味するわけではない。
2026年の強さを支えるディフェンスと組織力
2026年のキャプテンメッセージで強調されたのは、粘り強く前に出続けるディフェンスだった。
2025年の指導者取材でも、天理高校の守備について、相手に前進を許さない低いタックルや、状況に応じて前に出る・流す・待つという判断の使い分けが評価されていた。
高校ラグビーでは、身体能力の高い選手がいるだけでは全国の上位校に勝ち続けられない。相手の攻撃に対して全員が連動し、タックル後の素早い立ち上がりや次の守備位置への移動を徹底する必要がある。
天理高校の特徴は、こうした基本動作をチーム全体で実行しようとする点にある。2026年のスローガン「貫く」にも、その競技観が表れている。
【歴代選手・卒業生の進路】大学ラグビーと日本代表へ続く伝統
天理高校が輩出してきた歴代の有名選手
天理高校の公式紹介ページでは、歴代の有名選手として次の人物が挙げられている。
- 蒲原忠正
- 田中伸典
- 氏野博隆
- 小松節夫
- 八ツ橋修身
長い歴史を持つチームだけに、卒業生は高校ラグビーだけでなく、大学や社会人ラグビーでも活躍してきた。
日本代表として活躍した立川理道
代表的な卒業生として知られるのが、立川理道だ。
立川は天理高校から天理大学へ進み、その後はクボタスピアーズで活躍。日本代表としてもプレーし、2015年ラグビーワールドカップで南アフリカ代表を破った試合など、国内外で存在感を示してきた。
J SPORTSの選手プロフィールでは、日本代表キャップ62を記録した選手として紹介されている。また、立川直道も天理高校、天理大学を経てトップレベルでプレーした卒業生だ。
天理高校から天理大学へ進むルートは、卒業後も競技を続ける選手にとって重要な進路の一つとなっている。
2026年春の卒業生の進路にも複数の選択肢
2026年春の卒業生について、進路情報をまとめた二次資料では、明治大学、法政大学、國學院大學、同志社大学、天理大学、摂南大学、近畿大学、関西大学、中央大学、名城大学などへの進学が掲載されている。
これは判明分を集約した情報であり、学校が発表した全卒業生の公式進路一覧とは異なる。しかし、天理大学だけに進学先が集中しているわけではなく、関西や関東の大学ラグビーへ進む選択肢があることが分かる。
進路を考える際には、大学名だけでなく、所属リーグ、出場機会、競技環境、学業との両立なども重要になる。
天理高校の卒業生が各地の大学で経験を積み、さらに上のカテゴリーへ進むことは、現役選手にとっても具体的な目標となる。こうした卒業生の存在が、名門としての競技文化を次世代につないでいる。
【天理高校ラグビー部に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:天理高校ラグビー部の花園出場回数は何回ですか?
A1:学校公式紹介ページでは60回と掲載されています。一方、2025年の奈良新聞記事では67回、ラグビー図鑑の集計では66回という数字もあります。掲載時期や集計方法による違いがあるため、60回を2026年の確定最新値とすることはできません。
Q2:天理高校ラグビー部の全国優勝は何回ですか?
A2:全国高校ラグビー大会で6回優勝しています。最後の優勝は第69回大会の1989年度で、決勝では啓光学園を14-4で破りました。
Q3:2026年の天理高校ラグビー部の注目選手は誰ですか?
A3:山田義禮、金川大翔、ラストデリアス龍真が注目選手です。3人は2026年度の高校日本代表候補に選ばれています。特に山田は2025年にU17日本代表として国際交流競技会にも参加しました。
Q4:天理高校ラグビー部の監督は誰ですか?
A4:2025年10月のラグビーリパブリックの取材記事では、監督は松隈孝照、ヘッドコーチは王子拓也と紹介されています。2026年の指導体制については、最新の学校発表を確認する必要があります。
Q5:天理高校ラグビー部の練習場所はどこですか?
A5:天理高校の公式紹介ページでは、練習場所を南グラウンドとしています。見学や施設利用については学校側の案内を確認してください。
Q6:御所実業との対戦成績はどうなっていますか?
A6:2015年4月以降のラグビーデータベース登録試合では、天理高校が14勝、御所実業が9勝、引き分けが1試合です。2025年の花園予選決勝は7-7、2026年春季大会決勝は天理が36-14で勝っています。
まとめ:100年の伝統を背負い、天理高校は再び花園の頂点を目指す
天理高校ラグビー部は、1925年の創部から長い歴史を積み重ね、全国優勝6回、準優勝7回という実績を築いてきた名門だ。
2026年シーズンは、サニックスワールドラグビーユース交流大会4位、全国高校7人制大会のカップトーナメント11位、奈良県春季大会優勝など、15人制と7人制の双方で全国・県内の舞台を経験している。
山田義禮、金川大翔、ラストデリアス龍真ら高校日本代表候補の存在も、チームの将来を考えるうえで見逃せない。松隈孝照監督と王子拓也ヘッドコーチが支えてきた指導体制、南グラウンドを拠点とする練習環境、そして卒業生が大学や日本代表で活躍する歴史も、天理高校の強さを形づくっている。
一方、御所実業とのライバル関係は2026年も続いている。春季大会では天理が勝利したが、奈良県予選では毎年のように厳しい競争が待っている。
【プロの結論】
天理高校の強さを評価する際に見るべきなのは、過去の優勝回数だけではない。選手層、守備の組織力、大学ラグビーへの進路、そして県内の強豪との競争を通じて、毎年どれだけチームを成長させられるかという点だ。
花園出場回数の60回・67回という公表値の違いは、歴史的記録を読む際の注意点でもある。しかし、6度の全国優勝と100年を超える活動の価値が揺らぐわけではない。
2026年11月の奈良県予選、そしてその先の花園。伝統の純白のジャージーを着た選手たちが「貫く」というスローガンのもと、再び全国の頂点に挑めるか。天理高校ラグビー部の次の一歩に注目したい。