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【最新データを比較】出産立ち会いの割合は32.1%?45.7%?2026年の実態

長谷 拓也 長谷 拓也 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
目次

- 出産立ち会い経験者は32.1%。2022年の日本トレンドリサーチ調査では、67.9%が家族などの立ち会いなしだった。 45.7%という数字もある。ただし、こちらは2014年に発表された特定医療機関の研究結果で、全国平均ではない。 2026年の調査では夫の立ち会いはほぼ半数。調査対象や出産時期が異なるため、単純な増減比較には注意が必要。 立ち会いを希望しない理由には、出産に集中したい、夫に見られたくない、気を遣いたくないなどがある。 後悔を減らすには、夫婦の希望を事前に確認し、産院のルールや具体的なサポート方法を共有することが大切。

【最新データを比較】出産立ち会いの割合は32.1%?45.7%?2026年の実態

出産立会い割合

出産立ち会いの割合を調べると、32%、45.7%、さらには約50%という異なる数字が見つかります。

それぞれの調査には明確な違いがあります。特に重要なのは、全国の出産を対象にした割合なのか、特定の医療機関での割合なのか、あるいは過去の出産経験者を対象としたアンケートなのかという点です。

日本トレンドリサーチの32.1%は何を意味する?

2022年10月27日、日本トレンドリサーチは青山ラジュボークリニックと共同で、立ち会い出産に関するアンケート結果を公表しました。

調査期間は2022年10月9日から20日まで。出産経験のある女性293人を対象にしたインターネット調査です。

結果は次のとおりでした。

- 家族などの立ち会いがあった:32.1%
- 家族などの立ち会いがなかった:67.9%

つまり、この293人の回答では、立ち会いなしで出産した女性が約7割を占めています。

立ち会いがあった人に誰が参加したかを尋ねたところ、夫が91.5%で最多でした。実母が27.7%、姉妹が5.3%という結果も報告されています。

なお、この質問は複数回答であり、合計が100%になるものではありません。

J-STAGEの45.7%は特定の病院の調査

もう一つ注目される数字が、45.7%です。

これは、松永由香氏による研究「夫立ち会い出産の現状と夫婦の意識調査」で報告された割合です。

2014年に日本農村医学会雑誌に掲載された研究で、愛知県の尾西病院における夫立ち会い出産の実態を調べています。

研究では、経腟分娩を経験した40組の夫婦を対象にアンケート調査とバースレビューを実施しました。

同院の夫立ち会い出産の割合は45.7%と報告されています。

夫が立ち会いを希望する理由としては、妻のそばで励ましたい、子どもの誕生を夫婦で共有したいという気持ちが強く表れていました。

また、夫婦の間で立ち会いに対する考え方に違いがあることも指摘されています。

2026年の調査では夫の立ち会いはほぼ半数

2026年6月16日公開のHugKum総研の記事でも、出産経験者へのアンケートが紹介されています。

調査期間は2026年4月23日から5月15日まで。0~12歳の子どもがいる保護者381人が回答しました。

「出産時、夫は立ち会いましたか」という質問では、立ち会った人と立ち会っていない人がほぼ半数ずつという結果でした。

自由回答には、コロナ禍に立ち会いが禁止されていたという声も含まれています。

ただし、対象者には過去12年間に出産した家庭も含まれるため、2026年に出産した女性だけの立ち会い割合ではありません。

主な調査結果と対象の違い

調査・発表年 対象 主な結果 数字の意味
日本トレンドリサーチ・2022年 出産経験のある女性293人 立ち会い32.1% 家族などの立ち会い経験
松永由香氏の研究・2014年 尾西病院の事例 45.7% 特定医療機関の夫立ち会い率
HugKum総研・2026年 子どもがいる保護者381人 ほぼ半数 夫の立ち会い経験
日本産婦人科医会・2025年 全国の分娩取扱施設 制限施設の回答に立ち会い分娩28.2% 医療機関側の制限状況

この表で重要なのは、最後の28.2%も出産立ち会いの実施率ではないことです。

日本産婦人科医会の2025年調査では、現在も制限している妊産婦支援活動について、回答した273施設の集計で立ち会い分娩が28.2%となっています。これは施設側の制限状況であり、妊婦全体の立ち会い経験率とは別の指標です。

数字を正しく読むなら、32.1%は2022年の女性293人調査、45.7%は2014年の病院研究、2026年の約半数は別の保護者調査として区別する必要があります。

2026年10月現在、これらを統合して全国の最新立ち会い率を示すことはできません。

【293人調査を深掘り】約7割が立ち会いなしだった理由とは?

立ち会い出産の実態を理解するうえで、2022年の日本トレンドリサーチの調査は重要な資料です。

単に立ち会いの有無を調べただけではなく、夫に立ち会ってほしかったか、立ち会いを経験した夫はどのような行動をしたかまで質問しています。

立ち会いなしは67.9%

293人の調査では、出産時に家族などの立ち会いがなかった人は67.9%でした。

立ち会いがあった人よりも、なかった人のほうが多い結果です。

ただし、この結果だけで「日本では約7割が立ち会い出産を望んでいない」と判断することはできません。

立ち会いなしには、本人が希望しなかった場合だけでなく、医療機関の感染対策や当時の社会状況など、さまざまな事情が関係するからです。

立ち会いがなかった女性の81.4%は夫を希望せず

特に興味深いのが、立ち会いがなかった女性への追加質問です。

「出産時、夫に立ち会ってほしかったと思いますか」という質問に対し、81.4%が「思わない」と回答しました。

この割合は293人全員の回答ではなく、家族などの立ち会いがなかった女性に対する質問の結果です。

つまり、立ち会いを経験しなかった女性の中には、そもそも夫の参加を必要としていなかった人も多かったことが分かります。

コロナ禍による立ち会い制限も背景にあった

2022年の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響が残っていた時期に実施されました。

当時は、医療機関によって立ち会い出産や面会を制限する対応が取られていました。

日本産婦人科医会の2025年調査でも、感染症対策の影響が残っている施設が確認されています。

ただし、同調査では立ち会い分娩の制限状況が年によって変化しており、2023年と2024年の制限割合はともに49.3%、2025年は28.2%でした。

施設の方針が変化していることは、2026年の立ち会い出産を考えるうえでも押さえておきたいポイントです。

【夫婦の意識を比較】夫に立ち会ってほしい人・希望しない人の違い

立ち会い出産を希望するかどうかは、夫婦によって大きく異なります。

妻は一緒にいてほしいと考えていても、夫は出産の場面を見ることに不安を感じる場合があります。逆に、夫が強く希望していても、妻が一人で出産に集中したいと考えることもあります。

夫に立ち会ってほしい理由

日本トレンドリサーチの調査では、夫に立ち会ってほしかった女性から、次のような理由が挙がりました。

- 子どもが生まれる瞬間の感動を共有したい。
- 出産の大変さを理解してほしい。
- 頼れるパートナーにそばで支えてほしい。
- 父親としての自覚を持ってほしい。
- これからの育児を一緒に担う意識を持ってほしい。

ここで注目したいのは、単に赤ちゃんの誕生を見てほしいという希望だけではないことです。

出産を夫婦で経験することで、その後の子育てにも積極的に関わってほしいという期待が含まれています。

立ち会い出産を希望しない理由

一方、立ち会いを希望しなかった女性からは、次のような理由が寄せられています。

- 痛みや苦しむ姿を見られたくない。
- 出産に集中したい。
- 夫に気を遣う余裕がない。
- 夫に指示を出すことが負担になる。
- そばにいても十分なサポートが期待できない。
- 医師や助産師がいれば安心できる。

出産は、妊婦自身が心身ともに大きな負担を経験する場面です。

そのため、パートナーがそばにいること自体を負担に感じる人がいても不思議ではありません。

特に、夫に対して「何をしてほしいか」を説明する余裕がないと考える女性にとっては、立ち会わないことが安心につながる場合もあります。

夫婦の希望はどちらか一方だけで決めない

立ち会い出産を考える際には、夫の希望だけでなく、妊婦本人の気持ちを優先する必要があります。

夫が感動の瞬間を見たいと思っていても、妻が見られたくないと感じているなら、無理に立ち会う必要はありません。

反対に、妻が不安を感じている場合には、夫が何をすれば安心できるかを話し合うことが大切です。

【経験者の本音】立ち会い出産で良かったこと・後悔したこと

立ち会い出産の満足度は、実際にどのようなサポートを受けられたかによっても変わります。

2022年の日本トレンドリサーチ調査には、立ち会った夫の行動について具体的な回答が掲載されています。

立ち会い出産で良かったこと

良かったという経験に多いポイント

1. 腰や背中をさすってくれた

陣痛中に腰や背中をさすってもらうことは、夫ができる具体的なサポートの一つです。

調査でも、背中をさする、腰を押すといった行動が報告されています。

2. 手を握って励ましてくれた

出産中は不安や緊張が大きくなります。

そばにいて声をかけたり、手を握ったりすることが精神的な支えになったという回答もありました。

3. 水分補給や汗を拭くことを手伝ってくれた

飲み物を渡す、タオルで汗を拭くといった行動も、妊婦の負担を減らすためのサポートです。

4. 子どもの誕生を一緒に喜べた

出産の瞬間を夫婦で共有できることも、立ち会い出産の大きな魅力です。

子どもが生まれたときの感動が強く記憶に残ったという回答も紹介されています。

立ち会い出産で後悔したこと

一方で、立ち会い出産には否定的な経験もあります。

日本トレンドリサーチの調査では、11.7%が「こんなことなら立ち会わないでほしかった」と思う経験があると回答しました。

具体的には、次のような内容です。

- 夫が何もせず、ただ立っているだけだった。
- 妻が苦しんでいるのに夫が寝てしまった。
- サポートを一つずつ指示しなければならなかった。
- 妻の痛みよりも夫自身がつらそうにしていた。
- 出産中の妻の姿を、後から恥ずかしかったと話された。

特に問題になりやすいのは、立ち会うこと自体が目的になってしまうケースです。

妊婦が求めているのは、単に分娩室にいてもらうことではなく、必要なときに適切なサポートをしてもらうことです。

2024年の研究でも夫婦双方の受け止め方に違い

日本看護科学会誌に2024年掲載された「助産所における夫立ち会い出産の体験」も参考になります。

この研究では、過去1年以内に助産所で立ち会い出産をした妻9人、夫7人を対象に面接調査が行われました。

結果では、妻が夫の関わりを肯定的に受け止める場合だけでなく、否定的に受け止める場合も確認されています。

また、夫側にも、自分で考えてサポートするケースと、妻や助産師に促されてサポートするケースがありました。

この研究から分かるのは、夫が立ち会えば必ず満足度が高まるわけではなく、夫婦それぞれの期待と実際の行動が重要だということです。

【メリット・デメリット比較】立ち会い出産と立ち会いなしはどちらが良い?

立ち会い出産には、夫婦で出産を共有できるメリットがあります。一方、立ち会わない出産にも、妊婦が自分のペースで出産に集中できるという利点があります。

どちらか一方が正解というわけではありません。

比較項目 立ち会い出産 立ち会いなし
精神的な支え 夫のサポートを受けられる 医師・助産師の支援が中心
夫婦の共有体験 誕生の瞬間を共有できる 出産後に喜びを共有する
プライバシー 見られたくない姿を見られる可能性 一人で集中しやすい
出産中の気遣い 夫への配慮が必要になる場合も 自分のことに集中しやすい
サポートの質 夫の準備や行動に左右される 医療スタッフの支援が中心
後悔の可能性 期待したサポートが得られない場合 一緒に経験したかったと思う場合

立ち会い出産のメリット

大きなメリットは、精神的な安心感です。

陣痛や分娩中に信頼できるパートナーがそばにいることで、孤独感や不安が和らぐ場合があります。

また、夫が出産の過程を間近で見ることで、妊娠・出産に対する理解が深まり、その後の育児に向き合うきっかけになる可能性もあります。

立ち会い出産のデメリット

一方、夫が十分な準備をしていない場合、妊婦が夫の行動に不満を感じることがあります。

また、出産の場面を見た夫が精神的なショックを受ける可能性も考えられます。

夫婦で事前に話し合わず、期待だけを膨らませてしまうと、出産後の認識の違いにつながることもあります。

立ち会いの有無だけで出産満足度は決まらない

この点を考えるうえで注目したいのが、2025年にJ-STAGEで公開された研究です。

高田麻衣氏、小幡真衣子氏、南田詩織氏による「A病院で出産した夫立ち会いの有無による産婦の出産満足度と産婦が求める助産師の支援」では、経腟分娩を経験した褥婦50人を対象に調査が行われました。

その結果、夫が立ち会ったグループと立ち会わなかったグループでは、出産満足度の合計得点に有意差が認められませんでした。

また、立ち会いの有無にかかわらず、助産師の支援が求められていることも示されています。

もちろん、対象者50人の単一医療機関の研究だけで、すべての出産に当てはまる結論は出せません。

しかし、立ち会いさえすれば満足度が高くなるという単純な考え方には注意が必要です。

大切なのは、立ち会いの有無よりも、妊婦が安心して出産できる環境が整っているかどうかです。

【後悔しないための事前準備】夫婦で確認したい5つのポイント

立ち会い出産を希望するなら、出産当日までに具体的な準備をしておくことが大切です。

2025年11月9日公開のステムセル研究所の記事でも、助産師監修のもと、立ち会い出産のメリット・デメリットや事前準備について解説されています。

1. 妻が夫にしてほしいことを具体的に伝える

「そばにいてほしい」という希望だけでは、夫が何をすればよいか分からないことがあります。

例えば、次のような内容を話し合っておくとよいでしょう。

- 腰や背中をさすってほしい。
- 水分補給を手伝ってほしい。
- 必要なときに手を握ってほしい。
- むやみに話しかけず、静かに見守ってほしい。
- 助産師の指示に従ってほしい。

妻が求めるサポートを事前に共有が必要です。

2. 出産の流れを夫婦で確認する

夫が出産の流れを理解していないと、当日に戸惑う可能性があります。

陣痛から分娩までの流れ、分娩時に必要となる医療処置、産後の対応などを一緒に確認しておくと安心です。

特に、血液や羊水、会陰切開などの処置を目にする可能性についても知っておくと、実際の場面とのギャップを減らせます。

3. 産院の立ち会いルールを確認する

立ち会い出産の条件は医療機関によって異なります。

確認しておきたいのは次の項目です。

- 立ち会いできる人数
- 陣痛室から付き添えるか
- 分娩室に入室できるタイミング
- 写真や動画の撮影が可能か
- 感染症の症状がある場合の対応
- 緊急帝王切開などで退出が必要になる条件

2026年現在も、医療機関によって立ち会いの条件は異なります。

4. 当日の役割分担を決めておく

夫ができることを整理しておくと、当日に慌てずに済みます。

例えば、飲み物やタオルの準備、荷物の管理、病院への連絡、移動手段の確保などです。

上の子がいる家庭では、預け先や送迎についても考えておく必要があります。

5. 立ち会いを途中でやめる選択肢も共有する

立ち会いを希望していても、出産の状況によっては予定どおりに進まないことがあります。

妻の体調や赤ちゃんの状態によって医療処置が優先される場合もあります。

そのため、立ち会いができなくなった場合も含めて、夫婦で気持ちを共有しておくと安心です。

立ち会うことを絶対条件にせず、母子の安全と妊婦本人の希望を優先する姿勢が大切です。

【出産立ち会い割合】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:日本の立ち会い出産の割合は何%ですか?

日本トレンドリサーチの2022年調査では、出産経験のある女性293人のうち32.1%が家族などの立ち会いを経験しています。ただし、全国の出産を対象とした最新の公式平均ではありません。

Q2:立ち会い出産をしない人の割合はどのくらいですか?

2022年の日本トレンドリサーチ調査では67.9%でした。一方、2026年のHugKum総研の381人調査では、夫の立ち会いあり・なしがほぼ半数ずつとなっています。

Q3:夫に立ち会ってほしい女性は多いですか?

希望は人によって異なります。2022年の調査では、立ち会いなしだった女性の81.4%が夫に立ち会ってほしかったとは思わないと回答しました。一方、出産の感動を共有したい、精神的に支えてほしいという希望も寄せられています。

Q4:立ち会い出産をしないと夫婦の絆は深まりませんか?

そのようなことはありません。2025年のJ-STAGE掲載研究では、夫の立ち会いの有無による出産満足度の有意差は確認されませんでした。夫婦の絆は、出産後の育児や日々の協力によっても深まります。

Q5:立ち会い出産で後悔しないためには何が必要ですか?

事前に夫婦で希望するサポートを話し合い、産院の立ち会い条件を確認しておくことです。特に、夫が具体的に何をすればよいのかを共有しておくと、当日のすれ違いを減らせます。

まとめ:出産立ち会いの割合より大切なのは夫婦が納得できる選択

2026年現在、出産立ち会いの割合として参考になる数字には、日本トレンドリサーチの32.1%、J-STAGE掲載の医療機関研究における45.7%、2026年の保護者381人調査での約半数という結果があります。

ただし、調査時期や対象、質問内容が異なるため、単純に比較して日本全体の立ち会い率が上昇したと判断することはできません。

2022年の293人調査では67.9%が立ち会いなしで出産しており、そのうち81.4%は夫に立ち会ってほしかったとは思わないと回答しています。

一方、立ち会いを経験した女性からは、夫が腰をさすってくれたことや、手を握って励ましてくれたこと、子どもの誕生を共有できたことを良かったとする声もあります。

【プロの結論】

出産立ち会いの割合を知ることは、自分たちの選択を考える参考になります。しかし、32%でも45.7%でも、数字に合わせて立ち会いを決める必要はありません。

判断の基準にしたいのは、次の3点です。

1. 妊婦本人が立ち会いを望んでいるか。
2. 夫が出産の流れを理解し、必要なサポートをできるか。
3. 産院のルールや緊急時の対応を夫婦で共有できているか。

立ち会い出産を選ぶことも、立ち会いなしを選ぶことも、夫婦が納得して決めたのであれば尊重されるべき選択です。

出産は、立ち会いの有無だけで価値が決まるものではありません。母子の安全を第一に考えながら、夫婦にとって安心できる出産の形を見つけることが、何より大切です。


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コンテンツディレクター 長谷 拓也
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