「Best Friend ~Mother Earth Version~」は、Kiroroが2016年3月9日に発売したコンセプトアルバム『子供といっしょにききたいキロロのうた』の1曲目に収録されている。
ビクターエンタテインメントの公式ディスコグラフィーによると、このアルバムは子どもに聴かせたい曲、子どもと一緒に歌いたい曲をKiroro自身が選んだ作品だ。2人がそれぞれ3人の子どもを育てる母親となった時期に制作された、約7年ぶりの作品でもある。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| アーティスト | Kiroro |
| 楽曲名 | Best Friend ~Mother Earth Version~ |
| 原曲発売日 | 2001年6月6日 |
| 新バージョン発売日 | 2016年3月9日 |
| 収録アルバム | 子供といっしょにききたいキロロのうた |
| レコード会社 | ビクターエンタテインメント |
| レーベル | Colourful Records |
| 作詞・作曲 | 玉城千春 |
| 映画タイアップ | アーロと少年 日本版エンドソング |
| アレンジの特徴 | オーケストラ演奏を取り入れた新録版 |
2016年に15年ぶりの再レコーディングが実現
このバージョンが制作されたきっかけは、ディズニー/ピクサーからの映画タイアップのオファーだった。
2001年に発表された原曲を、映画の世界観に合わせて新たにレコーディング。オリジナルの温かな雰囲気を残しながら、雄大な自然や友情を描く映画にふさわしい音楽へと生まれ変わった。
単に過去のヒット曲を再発売したのではなく、15年という時間を経たKiroro自身の経験も重ねられた再録作品だった。
2026年現在の最新情報
2026年10月30日時点で、公式ディスコグラフィーに掲載されている「Mother Earth Version」の基本的な位置付けは、2016年の新録版というものだ。
公式サイトでは2026年10月にもメンバーの活動情報が更新されている。玉城千春は11月28日に北海道池田町でソロライブを開催予定。金城綾乃も11月15日の「子育て応援フェスタ2026」への出演が告知されている。
つまり、Kiroroの楽曲が過去の作品として残っているだけではなく、メンバーそれぞれの音楽活動も現在進行形で続いている。
【原曲の誕生秘話】Best Friendは誰に向けて作られた曲なのか

この楽曲の背景を知ると、Mother Earth Versionの聴こえ方も変わってくる。
原曲「Best Friend」は、玉城千春が作詞・作曲を担当した作品だ。友情や感謝を歌った曲として広く知られているが、その制作背景には、Kiroroの2人が経験した苦しい時期と、互いに支え合ってきた関係があった。
玉城千春を支えた金城綾乃への感謝
2016年のオリコンのインタビューや映画関連の取材で、玉城は「Best Friend」が生まれた当時の状況を振り返っている。
当時の玉城は喉を痛め、思うように歌えない状態に苦しんでいた。ステージに立つことにも恐怖を感じ、音楽活動を続けることに不安を抱えていたという。
そんな時期に、そばで励ましていたのが金城綾乃だった。
玉城は、金城が笑顔で支えてくれたことへの感謝を、この曲に込めたと説明している。
このエピソードが重要なのは、「Best Friend」が抽象的な友情だけを歌った作品ではないことだ。実際に困難を経験した人間が、身近な誰かの支えによって前を向けたという具体的な経験が、曲の根底にある。
2001年の原曲が多くの人に届いた理由
原曲はNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』の主題歌に採用された。
沖縄と東京を舞台にした同作は、故郷や家族、人とのつながりを描いた作品だった。Kiroroの温かな歌声と「Best Friend」の感謝のメッセージは、ドラマの雰囲気とも自然に重なっていた。
ビクターエンタテインメントのシングル紹介でも、沖縄から東京に出てきた2人を支えてくれた人々への「ありがとう」という思いが込められた楽曲として紹介されている。
Kiroroを結成した2人の関係
ボーカル担当。作詞・作曲も手掛ける。1977年4月17日生まれ、沖縄県読谷村出身。
ピアノ担当。1977年8月15日生まれ、沖縄県読谷村出身。Kiroroの音楽をピアノで支えてきたメンバー。
2人は1995年にKiroroを結成した。高校時代、放課後の音楽室で玉城がアカペラで歌い、金城がピアノで伴奏を付けていたことが結成のきっかけだった。
1998年1月21日に「長い間」でメジャーデビュー。その後「未来へ」「Best Friend」などを発表し、日本の音楽シーンに定着した。
このような長い関係性を考えると、「Best Friend」は2人の音楽的な歩みそのものを象徴する楽曲でもある。
【原曲と徹底比較】Mother Earth Versionで何が変わった?
「Best Friend」と「Best Friend ~Mother Earth Version~」は、同じ楽曲を基礎にしているが、制作された目的とサウンドの方向性には違いがある。
最大の違いはオーケストラによる壮大なアレンジ
2016年の映画公開に合わせて制作された新バージョンでは、ピクサーの監修のもと、オリジナル曲に壮大なオーケストラ演奏が加えられた。
これは映画の自然描写や物語のスケールに音楽を調和させるための工夫だった。
Billboard JAPANやMOVIE WALKER PRESSの映画関連報道でも、オーケストラアレンジが本作の雄大な自然風景と感動的なストーリーに合わせて制作されたことが紹介されている。
2つのバージョンの聴き比べポイント
| 比較項目 | オリジナル版 | Mother Earth Version |
|---|---|---|
| 発表年 | 2001年 | 2016年 |
| 制作目的 | シングル作品・ドラマ主題歌 | 映画エンドソング |
| 音楽的特徴 | 温かく親しみやすいサウンド | オーケストラを加えた壮大なサウンド |
| 作品の背景 | 友情と感謝 | 友情、自然、母としての経験 |
| 主なタイアップ | NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』 | 『アーロと少年』 |
| 聴きどころ | 歌詞と歌声の親密さ | 映画的な広がりと感情表現 |
どちらを聴くべき?おすすめの選び方
オリジナル版がおすすめなのは、玉城千春の歌声と金城綾乃の演奏が生み出す、シンプルで温かな雰囲気を楽しみたい人だ。
一方、Mother Earth Versionは、映画の感動を思い出したい人や、オーケストラを取り入れた壮大なアレンジを好む人に向いている。
どちらかが優れているという単純な比較ではない。原曲は友情が生まれた瞬間のような親密さを持ち、新バージョンはその友情が時間を経て広がっていくような印象を与える。
この違いこそが、再録音の価値だ。
【Mother Earthの意味】なぜ母なる地球というタイトルになったのか
このバージョンを理解するうえで、特に興味深いのが「Mother Earth」というタイトルの由来だ。
英語のMother Earthは、日本語では一般に「母なる地球」と訳される。自然や生命を育む地球を母親になぞらえた表現である。
しかし、今回のタイトルには、映画の内容だけではなく、Kiroro自身の人生の変化も関係していた。
金城綾乃が説明したタイトルの由来
2016年1月のオリコン報道によると、金城綾乃はタイトルについて、映画に描かれる豊かで美しい地球の自然風景からイメージしたこと、そして自分たちも母親になったことを理由として説明している。
ここには2つの意味が重なっている。
- 地球という母: 映画の舞台となる壮大な自然と、生命を包み込む地球のイメージ。
- 母親としての自分たち: 子どもを育てながら音楽活動を続けるKiroroの2人の人生。
つまり、Mother Earthは単なる英語の装飾的なタイトルではない。映画の自然描写と、メンバー自身のライフステージを結び付けた名称だった。
子どもと一緒に聴きたいアルバムに込められた思い
収録アルバム『子供といっしょにききたいキロロのうた』にも、このコンセプトが表れている。
収録曲は全11曲。
- Best Friend ~Mother Earth Version~
- 幸せの種 ~Winter version~
- 未来へ
- 月の夜
- 紅芋娘
- Wonderful Day
- 僕らのメッセージ
- みんなあなたを愛してる
- 生きてこそ
- 僕らはヒーロー
- おやすみのうた
親から子へ、そして世代を超えて歌い継がれていくことを意識した選曲になっている。
特に「未来へ」「生きてこそ」といった楽曲と並んで「Best Friend ~Mother Earth Version~」が収録されている点は興味深い。友情、成長、生命、感謝という共通するテーマがアルバム全体をつないでいる。
【映画との関係】アーロと少年のエンドソングに選ばれた理由
「Best Friend ~Mother Earth Version~」が日本で広く再認識されるきっかけになったのが、ディズニー/ピクサーのアニメーション映画『
日本では2016年3月12日に公開された。
アーロとスポットが描く友情
物語の主人公は、恐竜のアーロと人間の少年スポット。
もしも巨大隕石が地球に衝突せず、恐竜たちが絶滅しなかったら、という設定から物語が始まる。
弱虫で臆病な恐竜アーロは、冒険の途中で少年スポットと出会う。言葉も文化も異なる2人が、困難を乗り越えながら友情を育んでいく。
この物語の中心にあるのは、相手を理解し、助け合い、信頼関係を築いていくことだ。
なぜKiroroのBest Friendが選ばれたのか
ディズニー側が起用を決めた理由として挙げたのは、楽曲に込められた親友への愛情と、アーロとスポットが協力しながら前へ進む姿との共通点だった。
加えて、ピーター・ソーン監督もこの曲を聴いて、自分自身の大切な友人たちとの思い出がよみがえったとコメントしている。
映画と楽曲の関係は、単に友情をテーマにしているというだけではない。
原曲の「Best Friend」は、玉城が苦しい時期に金城から支えてもらった経験を背景に持つ。一方、映画はアーロとスポットが互いを支えながら成長する物語だ。
この2つには、誰かの存在が自分を変え、困難を乗り越える力になるという共通点がある。
そのため、映画のエンドソングとして楽曲が流れることには、物語上の自然なつながりが生まれている。
映画監督ピーター・ソーンも楽曲を評価
映画を監督したピーター・ソーンは、Kiroroの楽曲と映画のテーマとの相性を高く評価した。
作品の最後にこの曲が流れることで、アーロとスポットの友情を観客の記憶に残す役割も担っている。
映画を観てから曲を聴くと、単なる友情ソングとしてだけではなく、異なる存在同士が理解し合う物語の余韻として楽しめる。
【どこで聴ける?】アルバム・配信・公式映像の確認方法
「Best Friend ~Mother Earth Version~」を聴きたい場合は、収録アルバムと公式配信音源を確認するのが確実だ。
収録アルバムで聴く
2016年3月9日発売・全11曲
「Best Friend ~Mother Earth Version~」を1曲目に収録。アルバム全体を通してKiroroの代表曲や子どもと楽しめる楽曲を聴ける。
ビクターエンタテインメントの公式商品情報では、品番はVICL-64540。CDのほか、ストリーミングやダウンロードの案内も掲載されている。
音楽配信サービスで探す
SpotifyやApple Musicでも楽曲情報が掲載されている。
検索する際は、次の表記を使うと見つけやすい。
- Best Friend ~Mother Earth Version~
- Best Friend (Mother Earth Version)
- Kiroro Best Friend Mother Earth
配信サービスによって表記や利用できる地域が異なる場合があるため、アーティスト名がKiroroであることも確認したい。
公式ミュージック映像もチェック
ビクターエンタテインメントの公式YouTubeチャンネルでは、映画『アーロと少年』の日本版エンドソングとして紹介された映像が公開されている。
また、Kiroro公式チャンネルにも同曲の音源が掲載されている。
映像とともに映画の世界観を楽しみたい場合は、映画タイアップ版の公式映像から聴き始める方法もおすすめだ。
【プロの結論】Best Friend Mother Earth Versionが今も聴き継がれる理由
「Best Friend ~Mother Earth Version~」の本当の魅力は、15年前の名曲を新しく録音したことだけではない。
この作品には、Kiroroの2人が音楽を続けるなかで経験してきた時間が反映されている。
2001年の原曲には、玉城千春が苦しい時期に金城綾乃から受けた支えと感謝が込められていた。
そして2016年、母親となった2人が再びこの曲を歌い、映画の友情と自然のテーマに合わせて新たなアレンジを施した。
この変化は、楽曲そのものが持つメッセージをより広い世界へ届ける機会になった。
この曲を聴くなら押さえたい3つのポイント
1. 原曲の背景を知ってから聴く
玉城と金城の実際の友情を知ることで、歌詞に込められた感謝の意味がより深く感じられる。
2. 映画の物語と重ねて聴く
アーロとスポットの関係を思い浮かべながら聴くと、友情というテーマがより鮮明になる。
3. 原曲と新バージョンを続けて聴く
オリジナルの親密なサウンドと、Mother Earth Versionの壮大なアレンジを比較すると、同じ楽曲が時間と経験によって違った表情を持つことが分かる。
【KiroroのBest Friend Mother Earth Version】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:Best Friend ~Mother Earth Version~はいつ発売されましたか?
A1:2016年3月9日です。コンセプトアルバム『子供といっしょにききたいキロロのうた』に収録されています。
Q2:原曲のBest Friendとは何が違いますか?
A2:2001年の原曲を15年ぶりに再レコーディングした作品です。ピクサーの監修のもと、壮大なオーケストラアレンジが加えられています。
Q3:Mother Earthというタイトルの意味は何ですか?
A3:「母なる地球」という意味です。映画の美しい自然風景のイメージに加え、Kiroroの2人自身が母親になったことも由来として金城綾乃が説明しています。
Q4:Best Friendは誰に向けて作られた曲ですか?
A4:玉城千春が、歌えずに苦しんでいた時期に支えてくれた金城綾乃への感謝を込めて作った楽曲として知られています。
Q5:どの映画のエンディングで使用されましたか?
A5:2016年3月12日公開のディズニー/ピクサー映画『アーロと少年』の日本版エンドソングです。
Q6:2026年現在もKiroroは活動していますか?
A6:はい。2026年10月の公式サイトでは、金城綾乃のイベント出演や玉城千春のソロライブなどが告知されています。メンバーそれぞれが音楽活動を続けています。
まとめ:Kiroroの名曲がMother Earth Versionとして生まれ変わった意味
Kiroroの「Best Friend ~Mother Earth Version~」は、2001年の名曲を2016年に再レコーディングし、ディズニー/ピクサー映画『アーロと少年』の日本版エンドソングとして生まれ変わらせた作品だ。
その背景には、玉城千春と金城綾乃の長年の友情、音楽活動のなかで経験した苦難、そして母親になった2人の人生がある。
特に注目したいのは、Mother Earthというタイトルに込められた二重の意味だ。映画が描く母なる地球のイメージと、子どもを育てながら歌い続けるKiroro自身の姿が重なっている。
2026年現在も、原曲と新バージョンはそれぞれ異なる魅力を持つ作品として楽しめる。友情を身近な人への感謝として聴きたいならオリジナル版、映画の壮大な世界観やオーケストラの響きとともに味わいたいならMother Earth Versionがおすすめだ。
「Best Friend」は、誰かに支えられた経験を音楽に変え、その感謝を次の世代へ届けていくKiroroらしさが詰まった一曲である。